漢方治療

アレルギー性疾患でお悩みの方

ひとことでアレルギー性疾患といっても、花粉症や喘息、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎等、さまざまな疾患があります。その原因も、食べ物やほこり、化学物質によるものであったり、精神的なストレスが引き金になることもあります。

 

●花粉症

花粉によりアレルギー反応が起こることで、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、涙目などの症状が現れます。花粉にできるだけ触れないように生活することで、症状の緩和につながりますが、そうはいっても花粉にあたらない生活というのも難しいものです。現代社会では国民の10人に1人が花粉症といわれており、多くの方が花粉の時期になるとマスクやゴーグルの着用、薬の服用により症状を抑制しているかと思われます。

 

漢方治療では鼻水やくしゃみを治す治療と、アレルギー体質を改善する治療があります。双方へのアプローチも可能です。服用により眠くなることもありません。最近では西洋薬との併用や漢方薬へ切り替える方も多くなってきています。

 

●アトピー性皮膚炎

強いかゆみを伴う慢性湿疹が再発を繰り返し、何年も治らない。このような場合、アトピー性皮膚炎を疑います。アトピー性皮膚炎とは、免疫の過剰反応によっておこるアレルギー疾患のひとつです。食べ物やダニ、ほこり、化学物質などの刺激により炎症が起こります。原因は人によりさまざまで、ひとつではなく複数にわたることがほとんどです。また、精神的なストレスが大きな要因となることもあります。湿疹が繰り返し発症するので、慢性湿疹と急性湿疹が混在することもしばしばです。急性の湿疹が出るときは、激しいかゆみを伴うのが特徴です。

 

漢方治療では免疫を調整する漢方薬を用いて症状の改善を図ります。漢方治療は体の内側にある問題を突き止め、体質の改善を図る治療ですので、治療に時間がかかることも多くあります。もともとの体質を変えるわけですから、なかなかすぐにとはいきません。西洋薬のステロイドは効果は期待できますが、長期使用によりかえって湿疹が出来やすくなったりすることもあります。

 

急性期、重症例には西洋医学を優先して症状を抑え、慢性期には漢方治療を中心に体質を整えるようにする方法が一般的な併用法です。また、ステロイド薬の減量をはかる目的でも漢方薬は使われます。

 

まず、自分にとってのアレルゲンを調べ、それを避ける生活をこころがけてみてください。

きちんと検査を受けてアレルゲンを突き止めることが治療の第一歩となります。